「家賃が安い物件に引越せば、固定費の削減ができるので、節約効果がある」なんて一部で言われている。このブログでもそんなことを書いた記憶がある。
果たして、家賃の安い物件に引越したら、本当に節約になるのだろうか。簡単な計算でわかるので、記事にしてみることに。
引越しに掛かる費用の問題
引越しに掛かったお金を回収できるのか?
これが大きな問題になる。引越しには、かなりのコストが掛かる。一人暮らしでも、普通のアパートに普通に引越そうと思えば、安くても20万円前後は掛かる。地域にもよるが。
家賃の前払い、敷金・礼金、仲介手数料、火災保険料、引越し業者代、その他もろもろを含めると、十万円単位の金額になる。
家賃の安い物件に引越しをして節約しようという場合、この初期コストを考えないわけにはいかない。援助してくれる親などがいれば、話は別だが。
節約効果を計算してみる
考えるべきは、「家賃がいくら下がったのか?」と「初期費用」
例えば、今よりも家賃が一万円安い物件に引越したとする。引越しには20万円掛かったとする。単純計算で、引越し費用を回収できるのは、20ヶ月後。つまり、一年と八か月。
それだけ待てば節約効果も表れてくるが、威力がイマイチな気もする。初期費用を支払うのが大変な状況の場合、賢い選択とは言えないかもしれない。
ケースバイケースだけど、計算は簡単
上のケースで、家賃を2万円節約できたとすると、10ヶ月で初期費用を回収できるので、なかなかの節約効果があると言えるかもしれない。
家賃を2万円節約できて、初期費用が30万円掛かったとすると、15ヶ月(一年3ヶ月)で初期費用を回収できる。
もし、初期費用の回収にかなりの時間が掛かるとか、その程度の家賃ダウンならば、節約になるにはなるかもしれないが、効果がかなり薄いと思ったほうがいい。
節約理論には机上の空論が多い気がする
無理して高いお金を支払って引越しても、手元のお金がなくなるようじゃ、イマイチ。現実社会では、手元にお金がないと大変な時が多々ある。
住宅ローンなどの繰り上げ返済でも、無理して手元のお金を切り崩すよりも、それなりに手元にお金を残しておいたほうが実際には楽だったりする。
節約の話には、机上の空論が本当に多い。理論的に正しいのはわかる。しかし、現実社会ではいろんなことが起こるので、「リスクマネジメント」として、あらゆる事態に備えておいたほうが、何かと助かる。
節約したい気持ちはわかるけど、何でもかんでも信用しないで、「一度立ち止まること」がかなり大事だと感じている僕であった。